「―この男は、あたしだ…」美亜がはじめて朴さんと会ったのは、所属していた劇団が潰れたのを機に、新橋の飲み屋『スタア』で働きはじめて一週間経つか経たないかの頃だった。三日にあげずに店に顔を出す朴さんに、美亜はやがて「あたしと同じものを持っている」と、強くひかれていくのだった…。家族との繋がり、自分の居場所、死について描いた、著者最後の恋愛小説集。
(「BOOK」データベースより)
さいはての二人
約束
遮断機
(「BOOK」データベースより)
――この男(ひと)は、あたしだ・・・。 あなたはあたし、あたしは、あなた。どこにでもいそうな中年男と、日本人離れしている容貌の二十六歳の女。寄り添い、抱き合い、慈しみあい、二人はごく自然に求めあっていった――。